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2021年振り返り(エンタメ)

まず、大きな話から。2021年は1月から悲しいことがありだいぶ落ち込んでいた。

仕事はオンラインベースで7月まで続け、その後10日間ほど国内を旅行し、8月からアメリカ留学。9月には病気の友人の見舞いに一時帰国し、10月からはひたすら留学先で勉学に励んでいた。

エンタメ的に言うと、とにかく10月―12月が異常に勉強で忙しくて、まったくと言っていいほど触れる時間を取ることができなかった。極めてストレスフルな時期だった。当初の予定ではNYでブロードウェイも見たかったが、読書すらできない中では到底実現不可能だった。ここまで知識を詰め込む教育を大学院で行っているというのは、ちょっと想定していなかったので驚きであった。

1年間で、本は44冊、映画は14本という事で、本は毎週1冊のペースに届かず、映画はつき一本のペースといったところ。では、月々の振り返りを。

 

1月:本6冊、映画2本

ー印象に残っているのは、Pixarの"Soul"。生きる意味について、別に歴史に残る人物になんかならなくたって、生きてることに価値がある。もう一度見たい。

ー"RGB"も強く覚えている。女性でありながら最高裁判事を勤め上げ、ポップアイコンになった女性。アメリカの大学院の同級生の部屋にも彼女の写真が飾ってあったりする。最高裁判決が社会を少しずつ変えていったことを実感として理解できた。

ー『アメリカンブッダ』これは歴史SFなんだけど、とにかく読んでて面白い。

 

2月:本4冊

ー"The Choice" Holocaust survivorsの女性の話。16歳、バレーでチェコスロバキア国内の選抜に選ばれた女性がアウシュビッツに送られてからのmemoir。あまりにも壮絶で今も耳に残ってる。

 

3月:本6冊

ー『月の光』中国SFの短編集。めちゃくちゃ面白かった。

ー『ワン・モア・ヌーク』東京に原子爆弾を落とすっていう話なんだけど、極めて政治的な内容と、冒険小説としての面白さの両方がレベル高く書かれていて、完全に徹夜本。

ー『大前研一 敗戦記』当時の日本でトップ10に入るほどの頭の良さと、国を憂う気持のあった大前研一都知事選で負けた後に振り返って書いた自叙伝。著者の他の質の低い本の再生産・文庫化の中で、この本が文庫化・再販されないのは、未だに本人の中では、納得がいっていないのだろう。特に、組織の中枢や外部から支援を行う役割の人間は一度読んだ方がいい。傑作。

ー"Pachinko" 在日朝鮮人の4世代記。Obama大統領が推薦したこともあり、アメリカでも何人もこの本を読んだという友人と話をした。日本は単一民族だからとか、民族問題がないとか、差別がないとか思いこんでいる人々は絶対に読んだ方がいい。当事者である日本人としては読むのが辛いが、差別を受ける対象として生きていくことの個人の人生への影響と世代を超えても乗り越えられないものが感じられる。

 

4月:本2冊、映画3本

ー『シン・ゴジラ』超カッコよかった。日本的な組織の強さと弱さ。日本が壊れるくらいの衝撃が起きたら、また、若者の力で何とかなるだろう。

ー"Minari" 韓国系のアメリカへの移民第一世代の話。この話がアメリカ人に刺さるのは、ある種、アメリカ人の誰もが原体験として祖先が似たような経験をしているという事だという町山さんの話を聞いて、超納得した。

 

5月:本5冊、映画3本

ー『デス・ゾーン』栗城史多さんの評伝。真の実力がないのに、他人の注目を集め続け、期待を集め続けた方の生きざま。どこかでそのレースを降りることができていたらと思わずにはいられない。昔もこういう方はいただろうけど、インターネット・SNSのせいで、その規模が大きくなっている。自分としては、薄っぺらい誇大広告ではなく、本当の力を身に着けるべきだと思っているし、周りの人が集金を始めたら距離を取る。

ー"Two Distant Strangers(隔たる世界の二人)" 何の罪もないアメリカ人が、黒人であるというだけで警官に殺される話。時間SF(ループもの)になっていて、どうやったらこの窮地を脱出できるんだろうというところが面白いが。。日本人的には、完全に、『世にも奇妙な物語』。アメリカに住むならという事で観たが、、、お勧めではある。

ー『失敗の本質』長らく積読していた本。政府関係機関で働いたことで、役所の日本語が読めるようになり、やっと読めた。内容自体は極めて示唆に富んでいて面白い。日本的組織の失敗は今も続いている。漫画『風雲児たち』を読んで、徳川幕府時代からの伝統(合議制や事なかれ主義)が続いているのかと思うと、改めて組織には歴史があり、変えることが極めて難しいことが分かる。日本の組織で変化に素早く対応し成長が目立つのがオーナー企業なのは関係ないと考える(とはいえ、これは丁寧なスタディが必要だ)

ー"Three Body Death's End" 三体です。最高すぎる。あまりにも読み終える(聞き終える)のがもったいなく切なくなった。この10年間のSFの中で最も衝撃的な大作として自分の中に残ってる。

 

6月:本5冊、映画4本

ー『シン・エヴァンゲリオン』含む過去3作。この月は、この映画を連続で観れたことだけでめっちゃくちゃハッピーだった。すげえよ。NHKかなんかの庵野監督特集も含めて、凄まじいものを見せてもらったなと感謝。

ー『散るぞ悲しき』硫黄島の戦いで日本側の指揮官を務めた栗林中将の話。何とも言えないが、読むべき。僕と同じ年にアメリカに留学をし、絶対に勝てない戦いと分かっていながら、部下・地形をいかに有効に使い、どれだけ敗戦まで長引かせられるかを戦い抜いた方の話。辛い。

 

7月:本4冊、映画1本

ー『向田邦子ベストエッセイ』この月は、これがベスト。「手袋をさがす」という名エッセイが収められており、この話だけでもこの本を買った価値がある。マジで最高にかっこいい。エモい。傾奇者として生きていく、そういう覚悟を持った人間の話。

 

8月:本5冊

ー印象に残る本話。

 

9月:本3冊

ーがん関連の本。

 

10月ー11月:なし

 

12月:本4冊、映画1本

ー『偶然の聖地』面白かった。ロードムービー的なところが。