Global Healthの世界で働く経営コンサルタント

Global Healthの世界で活躍する

少し早いけど、この2.5年を総括する。僕にとって海外で働くこととは何だったのか?

【概要】

まず、僕のスタンスとしては、この2.5年を凄くポジティブに捉えている。インドに来て新しい仕事をして本当に良かったと思っている。

けど、世の中にある”海外就職最高・成長できます”的なノリには凄く懐疑的。多くの人が大したスキルも身に着けないで失意のままに日本に帰っていったのを見た。僕自身は少なくともそうはならなかった自信があるけど、これは多くの人に勧めるものでは無いと思っている。
嫌な言い方をすると、日本でどうにもならなかった奴が、他の国行ったくらいで凄い能力を身に着けたり別人になれたりはしない。一発逆転のチャンスでも無い。その意味で、能力と気合と根性があって、成長ができる会社で働けるなら行ってもいいけど、多くの人はその前に自分の能力を伸ばすのが大事な気はしてる。あとは凄く戦略的にエグジットまで考えておくことも大事だと思う。おれはコンサルx新興国x英語を身に着けて、その後EUMBA行って、どこでも食っていけるだけの力を身につけるっていうのは来る前から考えていた。最低でもこのくらいは考えておかないと、帰ろうって思った時にやばいとおもう。 

 

【想像してたリスクとリターン】

(リスク)

おれってアホみたいに前しか見てないなって思う。ブログ↓に書いてあったのこれだけ。もうちょいあるだろ。呆れるしか無いね笑

日本のコンビニとか親の料理とか畳で寝る感覚とか友達と飲んだ時間とか、色々と恋しくなる


(リターン)

これも、まんま昔ブログに書いてあったので転載。

①異国(インド)で暮らす体験 
→ 約3年暮らしました。日本とのあまりの差に今でも驚く。相対的に日本もインドも、そして他の国も見ることができるようになったと思ってる。

②英語でネイティブとチームを組んでコンサルトして働く経験
→ 毎回インド人やら韓国人やらとチームを組んで仕事をしました。ネイティブと英語で議論をしてリードまでできたかと言うと、正直、英語での議論は最後までかなり難しかった。ただ、自分の英語力で議論をするためにどの程度紙やホワイトボードを使えばいいかはわかった。

 

③それなりの給料
→ 辞める理由の一つでもあるけど、はっきりいって少ない。額面600万位?でコンサルを続けるのはオレには無理。

 

④インド駐在の日本人とのネットワーク
→ なし!自分の社交性の無さが問題ですかね。

 

⑤現地のめちゃ賢いインド人とのネットワーク
→ ばっちり。(か?)少なくともIIT出身の秀才たちとは仲良くなった。副次的な効果として、別にIITだから必ずしもオレより頭がいいわけではないって気づけた。というか、世界のどこまでいっても所詮人はひとだなあって感じ。なんというか、サッカーだとZidaneとか異次元にうまいけど、仕事でそういう人はいないのかもって思った。

 

⑥同僚からの信頼
→ ばっちこい。それだけを目指してたのかもなあ。

daisgreatadventure.hatenablog.com

 

【実際のロスとリターン】

(ロス)
・適齢期の3年を、圧倒的に同年代の女性が少ないという環境で過ごした
これ僕があまり女性と付き合うことに興味がない人だったから、まあ別に良かったけど、普通にきついです。

現地採用っていう日本人社会的には下に見られやすい身分で数年過ごした(ちゃんとした目的意識のない人にはまじでオススメしない)
これは嫌だったなあ。オレよりしょうもない人に偉そうにされるっていうのが我慢できなかった。逆に感じの良い人でも、”可哀想・大変そう”というふうに扱われるのも結構ストレスだった。どんな身分だろうが、普通に接することができる日本人って多分超少ない。

健康被害
大気汚染世界一の都市で複数年過ごすってのはどう考えても健康的にめちゃマイナス。あとは、東京は世界的に見ても異常に公共交通機関が発達していて、徒歩+公共交通機関でどこでも行けるけど、世界の大都市は必ずしもそうではない。よって、車移動が増えて歩かなくなり運動不足に陥るってのも知らなかった。

・日本語の本が読めなくなる
興味のある本をすぐに読めない環境って凄くストレス。じゃあ英語の本読めよっていう意見はあるが、、、最後の数ヶ月でそうするようになった。

・食べ物がしんどい
これも超大変。何がしんどいかって言うと、選択肢が無いこと。美味しいレストランがほぼ無い。日本食は対して美味しくないけど、普通に日本で言うと1星レストランくらいの金額払わないと行けない。で、じゃあ自分で作るわって思うと、コールドチェーンが未発達だから生鮮食品(魚介も新鮮な野菜も)がまったくアウト、豚肉も牛肉も無い、っていう。どないせいっちゅうーねん。ほんと一番しんどかったかもしれない。


(リターン)

上に書いてないリターンで言うとこんくらいかな。

・一人あたりGDP世界最貧クラスの生活を目の当たりにできたこと
・英語の文献&書籍を圧倒的に早いスピードで読めるようになったこと
・しんどい生活を約2.5年過ごして、あらゆることに対して幸せの閾値が下がったこと
・交渉することが当たり前って思えるようになったこと
・日本の良いところがわかるようになったこと
・友達や家族の重要性が身にしみたこと
・自分の大事な物のクライテリアがわかった気がすること
・素敵な友人ができたこと(主に同僚たち)
・(後は思い出したら書き足す)

 

【海外で働こうかと考えている人へ】

上に書いたようなことを知ってもなお、自分の人生で大事な数年間を異国で働いて過ごすことに本当に使おうと覚悟できるかどうかが全てだと思う。

「そんくらいわかってるよ。でも、おれはやれるし行くんだ」っていうんだったら、応援します。