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『ワセダ三畳青春期』 大人になるってことは自分以外の人・モノの為に生きることかもって思った。

大好きな高野秀行さんの作品。
彼の所属していた、早稲田大学探検学部というのは本当に凄いところで、アマゾンから中東からアジアのアヘン地帯からとにかく世の中の秘境を探してそこに訪ねるという冒険家の集まりなのだ。その中でも、高野さんは多分ずっとその世界にいたかった人なんだと思う。学生という特になんの責任もない身分で、世の中の秘境をまわって生きる。そしてそれ以外の日々はおまけっていう。

この本は、そんな彼の22〜33歳まで三畳1.2万円の集合住宅で暮らした青春時代を書いた本。こんなことが本当にあったのかと思われるようなエピソード満載で、エッセーとしても面白いんだけど、個人的にはやっぱり青春期の旅立ちが描かれる最後が好きです。彼の場合は、33歳で女の人を好きになっちゃって、ワセダよりもだいじなものが現れて、彼女と過ごすために家を出る。
僕はこれは、彼があれだけなりたくなかった”大人”になった瞬間だと思う。
”大人”になるってことは別に就職することでも、世間の常識に従うことでもなくて、本当は自分以外の誰かとか自分以外の何かのために、生きていこうってそれまでのコンフォオートゾーンを出ること何じゃないのかなって思いました。
オレにもそんな日が訪れるのかなあ?まったく想像もつきません。
兄に子供ができたっていうのも何か凄く感慨深い一日だった。来年のお盆は日本経由でアメリカ行こうかな。

 

 

ワセダ三畳青春記 (集英社文庫)

ワセダ三畳青春記 (集英社文庫)