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獣医師が経験したペット・ロスと乗り越えるための5ステップ(前編)

獣医師(僕です)が体験したペット・ロスとその対策を考えました。

 

まず書いておきたいのは、全ての臨床獣医師はペットを亡くす経験があったほうが、飼い主の気持ちがわかると思います。

 

1.ペット・ロスとは?(Wikepediaより抜粋)

ペットロスは文字通り「ペットを失う事」である。ペットを失うと、様々な心身(精神的・身体的)の症状が起こる。これは、ペットと共に過ごす事によって培われた深い愛着・愛情が、突然に訪れるペットの「」や行方不明などによって行き場をなくしてしまうことによって、引き起こされる症状だと解されている。引き起こされる症状の程度については個人差が大きい。たとえば、子育てを終えた熟年夫婦にとってはペットが我が子同然の存在になっていることもあり、ペットを失ったショックもまた大きい。

ペットロス症候群とは、ペットとの別れなどというストレスが契機となって発症した精神疾患症候群≒病気≒疾患)をいい、精神症状に付随して身体症状を伴う場合も少なくない。

 

最近、このような精神的・身体的障害が起こる原因として、飼い主のペットを伴侶動物(コンパニオンアニマル)としての位置づけが挙げられている。

 

日本では2000年代頃から注目を集めるようになったが、ペット産業の盛んな米国では1990年代頃より精神疾患の契機として重要視されるようになった。

日本では、内田百の『ノラや』(1957年)が、ペットロス症候群という言葉さえなかったころの、同症候群に関する記述として注目される。

代表的な精神疾患・症状[編集]

以下に、代表的な精神疾患、精神症状・身体症状の例を示す。

このような、精神疾患や症状を精神分析的に説明すると、ペットとの別れという現象を受け入れられない場合の防衛機制の一種である逃避であるとも解釈されよう。他方、行動療法(行動医学)の基礎理論である刺激反応モデルによって説明すると、ペットの別れという「刺激」に対する生体の「反応」ということになろう。

なお、ペットとの死別に関しては、社会学的には次のように説明される。近時の少子高齢化を背景に、ペットを生活上の伴侶として扱う(コンパニオンアニマル)人が増加している。ところが、ペットの寿命は10年程度であり、どうしてもヒトより短命である。このような人とのより深いかかわりを持つ動物の増加で、ペットとの死別という避けがたい出来事が、飼い主に深刻な影響を与えるケースが増加してきた。

軽度ないし遷延しない症状については、健全な精神性の発露とみなすことが可能ではあるが、健康を害するほどに悲嘆に暮れる状態は健全とは言えず、投薬を中心にして、必要に応じてカウンセリング等を併用する治療を必要とする場合もある。日本医師会では1ヶ月以上、悲しみが癒えずに不調が続いている場合に、受診を勧めている(外部リンク参照)。心療内科精神科など専門医の受診も勧められる。

臨床心理士などによる心理療法の分野では、喪失体験からの回復過程を援助するためのプログラム(グリーフセラピー)を行う心理療法家が存在する。

 

2.獣医師とペット・ロス

一般的に獣医師がペット・ロスに関わる事があるとすると、多くの場合は通っていた患者(動物)さんが亡くなった場合に飼い主さんに起こると考えられます。

ここでのポイントとしては、獣医の仕事は基本的に動物が生きている間なので、亡くなった後の飼い主さんの心のケアまでは仕事の領域に含まれない事だと思います。

獣医もビジネスなので、お金にならないのに飼い主さんの心のケアを善意からし続ける事はとても難しいです。

現在の獣医師の中には自分で一度も動物を飼った事がない人や、一度も動物を亡くした事がない人も多いです。

(大学の同級生では臨床獣医の半分くらいが亡くした事はなかった)

 

3.獣医師がわかってない飼い主の気持ち

飼い主は本当に、家族として動物を飼っているという事が、頭ではわかってもなかなか実感しづらい事ではないでしょうか。自分自身が同じような境遇に置かれない限りこれに関しては腹落ちする事は難しいと感じます。

僕自身人よりは動物好きだし、愛犬家だと思っていましたが、15年間一緒に過ごした犬をなくす事がこんなに悲しいとは想像もできませんでした。。

 

 

4.ペット・ロスになった時はどうする?

前置きが長くなったので後編続く。