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『僕はイエローでホワイトで、ちょっとブルー』 子供とともに今を学ぶ

『僕はイエローでホワイトで、ちょっとブルー』★★★★★


最高。海外で子育てをする可能性のあるすべての人にオススメです。

 

 


筆者は九州育ちの日本人で、英国人の配偶者と息子の3人で英国の田舎で暮らしている。彼女の子供の目を通してみた英国を描いたエッセイ。

自分が大人になるにつれ、子供の考えとか経験を小さく見積もりがちなんだけど、むしろ大人より冷静に物事が見れていたり、大人よりしがらみに負けず色々な友人と関係を気付いていたり、タフに生きていてすごくカッコよかった。


ちなみに僕が一番好きなのはこんな話。

息子の通う公立学校の生徒会長は中国人の移民2世。著者はその事実に「おっアジア人頑張っとる」と胸がすく思いがある。
ある日、息子と生徒会長が下校していると英国人から差別的なジョークを言われ、生徒会長が激おこする。その後、息子と著者が話すんだけど、息子は自分が東洋人だと差別されたことに初めは気が付いていなかった。生徒会長が中国系だから差別されたと思っていたと。しかし他人から見ると自分も東洋人に見えるということに気が付いたと告げる。彼は自分が東洋人であるとも英国人であるとも思えず、どちらにも帰属意識を感じられないと母親である著者に吐露する。

ふと自分を振り返ると、僕は大谷翔平さんの活躍に胸が熱くなるし、国際的な組織のトップに日本人やアジア人が就いているのを見ると嬉しく思っている。これは移民の1世の感覚なんだろうなと強く思った。もし僕に子供ができて日本以外の国で生活をするのならば、子供たちはこういう風に思うんだなということがとても新鮮に思えた。

オススメです。