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Dai's Great Adventure

30歳、インドで働いています

中村俊輔選手が4年後のW杯で活躍するためには

ワールドカップ直前のテストマッチでの不調や、本田選手の台頭によって完全に日本代表が大好きなミーハーファンから批判され人格までネタにされている中村俊輔選手を僕は支持します。そして、彼がどうやったら4年後のワールドカップに出場できるかを真剣に考えてみました。

 

1.クラブでの現状

 

W杯開幕前から、中村俊輔選手の体調は目に見えて良くなかった。それでも木村和司監督からの信頼が厚いこともありレギュラーとして出つつけていた。数試合見た印象だと、体調が悪く相手にとって危険な仕事はできていなかったがそれでも相手からボールを取られずにボールを展開することができていたので戦力として通用していた。つまり中村選手は60%ほどの力でもJリーグではトップレベル。

また昨シーズンJで大ブレイクした狩野健太をベンチに追いやっていることからも依然としてチーム内外において中村選手の実力は突出していると言える。

 

2.代表での現状

 

W杯開幕1週間前まで岡田監督の中で中心選手として考えられていた。つまり、代表の中においても中村選手の実力は突出していたのだ。ただし、彼のプレースタイルと岡田監督が新たに用いることを決めたチームのスタイル(堅守速攻、カウンター型)が完全に合っていなかった。中村選手は足が遅く、また一人でドリブルにより状況を打開できるような選手ではない。彼はあくまで広い視野と正確無比な左足のキック、そして想像力溢れるパスが得意な選手である。ゆえに、イタリアのレッジーナやスペインのエスパニヨールといったリーグ中堅以下のチームに所属していたときと、Fマリノスセルティックなどのリーグ上位のチームに所属していたときでは、ゴール・アシスト数・抽象的ではあるがその貢献度も圧倒的に後者にいたときの方が大きかった。つまり、彼は相手チームよりも自チームの方が力が上である時により力を発揮する選手である。その要因は、自チームがボールをもてる時間の長さや、自チーム他の選手が他チームの選手より個として優れているからなど色々な理由があると考えられる。

 

次期日本代表監督がどのようなチームのスタイルを好むかによって中村選手の今後は大いに変わりうると思う。ただし、個人的には日本代表はW杯グループリーグにおいても常に3番手ないしは4番手の実力(チームの個人の力を単純に比較すると)であると考えられるので、岡田監督の取った堅守速攻型の戦術を取ることは実際には避けられないものと考えられる。つまりこのままでは中村選手は次のW杯に出場し活躍することは困難である。

 

3.プレースタイル

 

上記のように、彼のプレースタイルはスピードより技術・フェイントで相手を圧倒するものであり、最も特徴的なのはパスをするときの創造性やその正確さ。また彼の代名詞とも言えるFKである。

 

 

4.類似選手

 

中村選手が4年後も日本代表に選ばれW杯で活躍するためにどのようにすればよいかを類似選手を素に考えた。

 

①守備的MF

彼のプレースタイルに類似した選手と言えば、プレーエリアは違うが名波選手やピルロ選手などが挙げられる。彼らは共にキャリアの初期を攻撃的MFとして過ごしその後、創造性溢れるパスで守備的なMFとして活躍した。

中村選手には、突出したボールキープ能力と創造性溢れるパス、そして90分間走り続けることのできるスタミナもある。

決して守備が得意な選手とは言えないが、例えばピルロガットゥーゾのコンビのように相方に守備力に優れる選手をおけば中村選手の特徴は生きるはずである。

 

②攻撃的MF

堅守速攻を目指すチームにおいては、このポジションの選手には屈強な体・一人でもカウンターを成功させられるスピード・シュートを撃つ意欲とその決定力などが求められる。つまり、相手DFの方が人数が多くても独力で得点を決められる選手が求められている。(例えば、ブラジル代表のカカ選手や韓国代表パクチソン選手など)今回のW杯では、本田選手がその屈強な体とどこからでもシュートを決められる力強さで活躍した。

残念ながら中村選手は中盤から一人でボールを運び得点を決められる選手ではないしその可能性も持っていない。

 

③FW

FWにはいろんなタイプの選手がいるが、中村選手が目指すことができるとすれば、決してスピードや体格が優れていたわけではない、ロベルトバッジョ選手だ。伝説的な選手であるロベルトバッジョ選手と中村選手を比べるのは難しいかも知れないが、中村選手がシュートを撃つ意欲さえ今の10倍持てば、決してロベルトバッジョ選手のように、FWとして活躍することは不可能ではないと考える。ロベルトバッジョ選手は特に晩年はスピードも衰えていたが、技術は決してさび付くことなく、得点を量産し続けていた。

とはいえキャリアの初期からFWとして得点をとり続けていた選手のようになることは難しいだろう。

 

5.最後に

 

この文章を構想として考えていたときには、僕の大好きな中村俊輔バッジョのようなFWになれば4年後もW杯に出られるかも知れないと思っていた。しかし、いくつかの資料を見つつ、そして動画を見つつ考えていたら、それが夢のように難しいと思わざるを得なくなった。なぜなら、選手がドラスティックに自分のプレースタイルを変えることはその性格を変えることと同じくらい難しいと感じたからだ。多くの選手は、ポジションが変わっても、持ち味であるプレースタイルは大幅に変わることはない。一般に言われているように日本人のMFはゴール前でシュートを打てる場面でもほとんどの場合パスを選択する。これは多くの指導者が直そうとしても治らない悪癖だ。僕には中村俊輔がいきなり性格を変えてシュートを打ちまくるようになるとは考えられない。

よって彼が生きる残るすべは守備的MFであると思う。

 

(2017年5月追記:ついぞW杯では栄光を掴めなかったが、38歳になった中村選手は今もJリーグの第一線で輝きを放っている。盟友名波監督の指揮するジュビロ磐田で10番を背負って。僕がリアルタイムで観て来たスポーツ選手の中で、中村選手・アイススケート浅田真央さんの二人は別格で尊敬している)