Dai's Great Adventure

30歳、海外でコンサルトして働いています

『Living Behavior 不可思議/wonderboy 人生の記録』感想

 

ちょっと前に、夭折したポエトリーラッパー、不可思議/wonderboyのドキュメンタリー映画『Living Behavior 不可思議/wonderboy 人生の記録』を見てきたので感想。

 

(予告編)

 

www.youtube.com

 

 

社会人一年目の時、酔っ払ってタクシーの中でみねちゃんに電話したら教えてくれた。大学生の時から、いっぱしの何者かになるってそんなことをお互い思ってた。働き出して、お互い自分のちっささと、何者かになるっていう部分とで葛藤していた気がする。

 

当時の自分は、プライドばっかり高くて仕事なんか全然出来なくて、周りからはいじられてばかりだった。そんな時、衝撃を受けたyoutubeの動画。

 

(動画内容)

新宿の路上でたった6人の観客を前に不可思議/wonderboyは言う。

「いつか売れた時に!いつかオレが売れた時に!この日のライブを自慢してください。Pellicule!」

新宿南口の駅前、多くの人が、歌う彼なんて存在しないかの様に前を通り過ぎる。それでも彼は6人のお客さんに歌う。「6人を10回繰り返せば60人になるんで、それ繰り返せば100人、200人になるんで」

絶対に売れるって気持ちと、そんなこと信じられない気持ち。痛いほどわかる。

何はともあれこの動画を一度観てください。

 

 

 

1.不可思議/wonderboyとは?(公式サイトより引用)

2009年SSWS ( 新宿スポークンワーズスラム) チャンピオントーナメント優勝。グランドチャンピオントーナメントBEST4。YouTube にアップした楽曲が話題を呼び、『不可思議奇譚 demo.ep 』300枚以上を、手売り、WENOD店頭 、LHW? ホームページで売る。 2010年YSWS ( 横浜スポークンワーズスラム) グランドチャンピオントーナメント優勝。代々木公園で開催された野外朗読サイファーでは予選を勝ち抜き、国民的詩人・谷川俊太郎降神とのサイファーを経験する。2011年には「俊読~shundoku7~」に出演し、再び谷川俊太郎と共演。そこで谷川俊太郎の詩をラップにした楽曲「生きる」を披露し。のちに谷川俊太郎氏本人から直接音源化の許諾を得る。

2011年3月14日自主制作シングル「生きる」を50枚限定でLHW?Storeから販売。一晩で完売する。 

2011年5月4日1stAlbum「ラブリー・ラビリンス」を全国発売。同年6月23日、不慮の事故により急逝。死後なお彼の作品は多くの音楽ファンに愛され続けている。

 

2.不可思議/wonderboyの魅力とは?

とにかく、彼の佇まいと歌詞が僕にとっては一番の魅力だ。

若くして亡くなったということも、彼の動画の迫力を増しているという側面はあるんだけど、彼は亡くならなくても彼自身が言うように「いつか絶対に売れるんで」ってなってたと思う。

命を削って歌うように叫ぶ。

歌詞から感じる純粋さ。信じられないほどの青くさい言葉の数々。

真正面から自分のできなさと、ダメさと、それでも上を目指す姿勢。

 

僕にとって不可思議/wonderboyは、この青さなんだ。

自分の現状がどうだって、青くさく、自分の可能性を信じてやるしかないっていうところに今も共感してる。

 

3.不可思議/wonderboy映画感想

映画を見てきての感想。

ライブハウス(下北沢Garage)にパイプ椅子が50個並んでる光景にまずびっくり。

見てから日が経つんだけど2つのことを覚えている。

 

1) 意思を持って行動することが世界を動かす。

 

印象的だった話しがある。

軍艦島というバーの店主が、たまたま不可思議/wonderboyのライブを見て話しかけ意気投合したそうだ。時間は21時。店主が24時から別の店でライブに出て欲しいと誘うと不可思議は快諾した。ライブ後、店主の店に二人で行き飲んだそうだ。そして、店主は彼のために機材をそろえ不可思議/wonderboyはその店でレコード発売後のライブを行うことになる。(そのことを書いているブログはこちら

話しかけられた時に何かの打算があったわけではない。ただ、彼の意思が、彼の存在が、彼を応援する人を増やしていったんだ。バーの店主は喜んで彼のためにチャンスを創った。

 

不可思議/wonderboyがCDをリリースしたレーベルの社長の話しも同じだ。

たまたま二人は出会い、不可思議/wonderboyが「とにかくCDを出したい」という想いをぶつけていたら、いつの間にか彼のためにCDを出していたという。

 

意思を持ち、熱を持つ人間の周りには自然と人が集まる。その人のために何かしてあげたいと思うからだ。そしてその結果周りの世界は変わる。

よくチャンスの女神は〜というけれど、そもそもチャンスはどっかからふってくる物なんかではなくて、自分が創り出してつかみとっていくものだ。

 

 

2) 不可思議/wonderboy について谷川俊太郎が話す。


現在の人間の多くは、”Dead avoiding Behavior”(死を避けるための行為)ばかりしていて”Living Behavior”(本当の生を生きること)をしていないと谷川俊太郎は言う。

そして、死んでいる不可思議が動画の中で”Living Behavior”をしていることに感動を覚えると。その動画がこちら。

 

自分も、今まさに”Living Behavior”を生きるってことをもがいているので、谷川俊太郎の言っていることがとても理解出来る。社会的に死ぬのは怖いし、周りの人からおかしく思われるのは怖いし、自分の目指すもののためにただ純粋に命を生きるっていうのは本当に勇気がいることだと思う。そして、結局それは、自分がどう生きてどう死にたいのかっていうことだと。

ほんとに、こんなにイキイキと生きている不可思議/wonderboyがもういないなんて信じられないや。

4.これから

彼はもういない。僕だっていつ死ぬか分からない。

”Living Behavior”を生きるか、”Dead avoiding Behavior”を生きるか。自分で選べば良い。

僕は、しんどくても、”Living Behavior”を生きる。

 

 

(めっちゃおすすめのアルバム)

さよなら、

さよなら、

 

 (映画)